中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
自宅で実践!理学療法!今月の治療は「腰痛」です!
第1回の「肩こり」に続く「自宅で理学療法シリーズ」の第2回は、これも悩んでいる人が多 い「腰痛」です。今回は腰痛に効くマッサージとツボを紹介します!実践してみてください。
自分でできる腰痛対策❶「経絡マッサージ」
中医学では、足の小指外側から膝の裏を通り腰部につながる経絡があるとされています。 腰痛の治療をするときは、身体の後ろ側の経絡(膀胱経絡)を利用します。
★踵から膝裏までマッサージしましょう。
(マッサージの仕方)特に踵の外側からふくろはぎの硬いところを筋肉が温かくなるまで、 優しくほぐしてください。図のように反対側の膝を立てて、その上にふくろはぎを乗せて 膝でマッサージをしてもいいでしょう。
自分でできる腰痛対策❷「つぼ押し」
腰痛のツボです。下記のツボのところを温かくなるまで、2〜3 分程度刺激をしてみまし ょう。
★威霊(イレイ)
手の甲にあるツボです。中指と人差し指の根本をたどった骨の真ん中です。
★承山(ショウサン)
膝の裏とくるぶしのちょうど中間にあります。つま先立ちをしてアキレス腱をふくろはぎ の方へなでて上げていくと、へこみがあるところ。
★女性は照海(ショウカイ)
内くるぶしのすぐ下のくぼんだところ。
★男性は申脈(シンミャク)
外くるぶしのすぐ下のくぼんだところ。
自分でできる腰痛対策❸「腰回し運動」
両足を肩幅まで開いて立ちます。つま先を開きすぎないように自然にしましょう。両手を 腰に当てます。膝が曲がらないように力を入れすぎず、また頭を動かさないようにして腰 だけをゆっくりと回転させます。
右回 10 回そして左回り 10 回、3〜4 回繰り返してください。
※回転しているときに筋が擦れ「ボキッ」と音がすることがありますが、ゆっくり力を入 れずに回転してください。
自分でできる腰痛対策❹「ストレッチ」
椅子に座ったままでできるストレッチです。椅子に座り、左膝を90度に曲げた左足の上 に、右足を図のように乗せます。背筋がまっすぐになるようにして、ゆっくり背中を足に 近づけます。このとき股関節に痛みがある時は無理せず、できるところまででストップし ましょう。
左右交互に(1回20秒:1日3回)繰り返しましょう。
あなたの今の腰の痛みはどのレベル?
【腰痛 危険度チェック】
1 じっとしていても痛む
2 お尻や脚が痛む・しびれる
3 脚のしびれがあって、長く歩けない
4 体を動かしたときに腰が痛む
5 ぎっくり腰になった・ぎっくり腰を繰り返す
①の「じっとしていても痛む」に当てはまる場合、重い脊椎の病気や内臓の病気の可 能性が考えられるため、危険度は大です。
②の「お尻や脚が痛む、あるいはしびれる」と、③の「脚のしびれがあって、長く歩 けない」のいずれか1つでも当てはまる場合、「腰部脊柱管狭窄」や「椎間板ヘルニ ア」など、腰の神経の障害が原因で症状が起こっている可能性があります。これらの 病気は進行することがあるため要注意です。早めに治療することをお薦めします。
④の「体を動かしたときに腰が痛む」場合、腰の椎間関節や筋肉などが原因の腰痛で ある可能性が高く、症状が悪化した場合、3 か月以上症状が続く慢性腰痛になる場合 があるので、早めの治療を開始したほうがいいでしょう。
⑤の「ぎっくり腰になった、ぎっくり腰を繰りかえす」
ぎっくり腰になったら、起き上がることも困難な痛さが伴うので、早めに受診をして痛み を軽減する治療をし、安静にすることが大事です。
また、何度もぎっくり腰になる人は、基本的には腰の動きをうまくコントロールできてい ないことが原因です。ぎっくり腰を繰り返すと、関節を支える靭帯などが緩くなるので、 ぎっくり腰が治っても元に戻ることは難しくなります。 そのため、このぐらつきを筋肉 でしっかりと支え、コントロールしていくことが、ぎっくり腰の繰り返しを止める大きなポイントとなります。当院では運動療法も治療プランに入れ、ぎっくり腰の再発を防ぐ治 療も行っています。
今回ご紹介した「腰痛の治療」は当院の古川先生と Jhon 理学療法士が実施しています。 古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、John 理学療法士生の診察は 黄浦クリニックで、夜 20:00 まで受けられます。
土曜日でも診察が可能ですので、腰痛でお悩みの方は、一度相談してみてください。 お問い合わせをお待ちしています。
★保険についてのご質問や、治療期間はどのくらいかかるの?漢方薬は苦いの?
など、なんでもご質問ください!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2023年10月10日
秋の温燥の時期に食べたい!9月の薬膳レシピ
「中国4千年の「中医学(漢方医学)」の理論をベースに、中医学ドクターが季節に応じた薬膳料理レシピをお伝えする「カンタン!薬膳料理」シリーズ第二十三弾!
【9月の薬膳レシピは、温燥の時期に「肺と腎を補す」がテーマです】
朝晩が涼しくなり、湿気も減ってきて大分過ごしやすくなる時季になってきました。 しかし、日によって寒暖差が大きいため、気候の変化やご自身の体調の変化にしっか りと意識を向けておかないと、風邪をひきやすい時季でもあります。
9月は「温燥」の時期。「温燥」とは?
秋は移り変わりの季節。前半と後半とでは、気温の差がとても大きくなりますよね。 中医学でも、秋はほかの季節と違い短い期間で真夏から真冬に向かう期間であること から、秋の前半を「温燥」、後半を「涼燥」と呼び、区別しています。
「温燥」は、夏の暑熱がまだ残っている状態に、秋の乾燥が加わるという特徴があり、 「涼燥」は、秋の乾燥の上に冬の寒気が加わるという特徴があります。最近は、温暖 化の影響で「温燥」が少し長くなっているので、10 月の中頃までは「温燥」と考えて も良いでしょう。
この「温燥」の時期は、潤いを守るとともに、体にこもる熱をうまく外へ出すことが 大切になります。この時季を快適に過ごすための3つのポイントをご紹介します。
❶気温の変化に対応できるように準備します。
朝起きたら天気予報などで情報を確認して、寒暖差が激しそうなときは上着など羽織 れるものを準備しましょう。また、足首や首もと、腰回りなども冷えやすい場所のケ アも忘れずに。特に首は冷やさないよう、普段からストールを巻いておくのもいいで しょう。
❷乾燥からくる肺の不調をケアしましょう。
秋は肺の季節といわれ、この時季は肺を補うことが大事です。咳や痰、鼻づまりなど、 肺の不調症状が出やすい時季ですので、【 しっかりと深い呼吸を意識する】【外出か ら戻ったらうがいをする】【睡眠時はマスク着用をする】など、ケアを行うのがおす すめです。
❸「早寝早起き」を意識しましょう
古代中国で書かれた書物「黄帝内経(こうていだいけい)」では、秋の養生の一つと して「秋は鶏のように早く寝て、早く起きると良い」と書かれています。これは、秋 の養生の要は、朝に余裕をもって過ごすということを指しています。
起きたら窓を開けて空気を換気し、しっかりと深い呼吸を意識しながら、日光を浴び ましょう。その時に、その日の気温を感じ取るように心がけてください。時間がある 方は朝の散歩をするととても良いことですので、習慣にしましょう。
難しい材料を使わず、普段の食材の組み合わせを工夫するだけで、いつも食材が「薬 膳」に!今回の薬膳レシピは、あっさりとヘルシーな食材を使った、寒暖差の激しい 秋にピッタリの一品です!
温燥の時期に食べたい!
「鶏ミンチの豆腐ハンバーグ・長芋と大根のあんかけ」
<材料>4人分
ハンバーグ
鶏肉ミンチ・・・ 200g
木綿豆腐・・・ 1/2 丁(200g)
玉ねぎ ・・・ 1 個 (200g)
卵 ・・・ 1 個
パン粉・・・ 50g
塩・・・適量
長芋大根おろしの餡
かつお節・・・ 5g
大根・・・ 200g
長芋・・・ 100g
オクラ・・・ 4 本
塩・・・ 適量
醤油・・・ 小さじ 1 強
水溶き片栗粉・・・ 片栗粉大さじ 1 を水大さじ 1 で溶きます
出汁・・・ 500m
<作り方>
【下ごしらえ】
①玉ねぎはみじん切りにして、お湯にさらしておきます。
②大根はおろして、長芋は角切り(小さめのさいころ状)にしましょう。
③オクラは、がくのかたいところを取り除いて縦半分に切っておきます。
【調理】
まずはハンバーグ!
④鶏肉ミンチに塩をひとつまみ入れて、しっかり練ります。![]()
⑤その後、豆腐、卵、玉ねぎ、パン粉を入れて、もう一度しっかり練ってから塩を 適量加え、形を整えてフライパンで焼いていきます。
⑥両面焼き色がついたら、お水を少量入れて蓋をして 6 分位蒸し上げます。中心に 串をさして透き通った肉汁が出てきたらハンバーグの完成です。
続いてあんを作ります
⑦出汁汁を火にかけて、切った長芋とおくらを加えて、大根おろしも汁ごと加えま す。
⑧塩、醤油で味を調え、水溶き片栗粉でとろみを付けたら餡の完成です。
⑨ハンバーグや野菜を盛りつけた器に餡をかけて、最後にかつお節をふりかけて、 出来上がり。
(餡の応用編)
●長芋と大根おろしの餡は色々なものに応用が可能です。ごま油とオイスターソース を入れて中華風の天津餡として使っても美味しいですよ。
古川先生によるワンポイント薬膳食材講座
お豆腐は体に潤いを与えて、適度に体の熱を冷ます食材なので、この時期におすすめ です。鶏肉ミンチと豆腐の組み合わせのハンバーグは、食べごたえもある上にとても ヘルシー!また、長芋は秋から冬にかけて、積極的に取り入れたい食材の一つ。乾燥 した長芋は、山薬(サンヤク)として漢方薬にもよく使われます。気を高めて、肺、 腎を補い、老化防止にも良いとされています。大根おろしは肺の機能、胃腸の調子を 調えます。
ドクターからの一言
湿度が高い上海ですが、秋は大陸から冷たい空気に乗って「燥邪」が上海にも流れて きます。
これは、皮膚が乾燥する・鼻腔が乾燥し鼻血が出てしまう・唇が割れる・咽喉が乾き 痛むことの原因になります。
この「燥邪」から身体を守るためには、心を穏やかにして緊張しないことがポイント です。ストレスを感じると毛細血管が収縮し血流が悪くなり乾燥がさらに激しくなり ます。身体を潤す「水溶性の食物繊維」を積極的にとりましょう。また、血流を良く するために積極的に動くようにしましょう。運動はストレスも緩和され血の流れも良 くなり身体を滋養することになります。
それでも、身体の乾燥が気になる場合には、漢方で緊張を緩和し血流を改善、そして 潤いを与える生薬を配合することができます。治療する場合は、体質により身体が冷 えてゆく「寒燥」と、身体が熱化していく「熱燥」のタイプなど、それぞれタイプ別 に処方内容も変わります。
「乾燥」でお悩みの方は、症状がひどくなる前にご相談ください。
今回、レシピ監修をされた古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜 20:00 まで受けられます。
土曜日でも診察が可能ですので、乾燥でお悩みの方は、西洋治療や薬膳にも詳しい古 川先生に一度相談してみてください。
お問い合わせをお待ちしています。
★保険についてのご質問や、どの先生に診てもらえばいいどの?漢方薬は苦い の?など、なんでもご質問ください!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2023年09月26日
自宅で実践!理学療法!今月の治療は「肩こり」です!
肩こりで悩んでいる現代人はとっても多いのです。今回は肩こりに効くマッサージとツボを紹 介します!実践してみてください。
自分でできる肩コリ対策❶「経絡マッサージ」
中医学では筋肉のつながりを示す十二経筋というものがあり、腕から頭部へ筋肉が繋がってい ます。なので二の腕の筋肉をマッサージすることで肩こりが軽減されます。
★二の腕をマッサージしましょう。
(マッサージの仕方)肘から肩の方向へ三頭筋の硬いところをもみほぐしていきます。(1 回:20 秒間を1日 3〜4 回)
自分でできる肩コリ対策❷「つぼ押し」
肩こりのツボです。下記のツボのところを温かくなるまで、2〜3 分程度刺激をしてみましょ う。
★天井(テンセイ)
肘の外側の骨から親指の幅 1 本分上にある、くぼんだところ。
★養老(ヨウロウ)
手首の小指側で手首に突き出た丸い骨の、薬指よりの下のくぼんだところ。
★女性は三陰交
内くるぶしから指 4 本分上、スネの内側のくぼんだところ。
★男性は陽陵泉
膝の斜め下に外側に丸い骨が出ています、それが腓骨頭です。その腓骨頭の前のくぼんだところ。
自分でできる肩コリ対策❸「肩回し運動」
肘を折り曲げ指先で肩を触るようにして肩を回します。
内回りと外回り、狭い範囲からゆっくりと広く回していきます。肩回しのコツは肩甲骨の位置 にあります。❶胸を張る姿勢で肩関節を回す方法と、❷胸を縮めて(腕を前に出す)肩関節を 回す方法と2種類あるので、両方とも1回:20回しを1日2回はやってみましょう。
※息を止めずにリラックスして行ってください。回している時「ゴッキ」と音がする場合には、 ゆっくり優しく回すようにして下さい。
自分でできる肩コリ対策❹「ストレッチ」
1)左手で右手の肘を後ろに持ち、背筋を伸ばして、持った右手の肘を左側へ引っ張ります。 左右交互に(1回20秒:1日3回)繰り返しましょう。
2)左手を真っすぐ身体と 90 度の位置に伸ばし、伸ばした左手を右手の方向へ引きます。左 手の肘の部分を右手でささえて、そのままキープ。左右交互に(1回20秒:1日3回)繰り 返しましょう。
※背中は前に倒れないようにしましょう。
「肩こり」でもクリニックで治療はしてくれる?
肩こりを経験したことのない人はいないくらい、肩こりは一般的な症状です。 そもそも肩こりぐらいでクリニックに行っていいものかしら?と迷う人がいるかもしれません。 また肩こりを治すために、SPA や街にあるマッサージ店に行く方も多いかと思います。しかし、 このようなお店でマッサージをしても、すぐに元に戻り、また肩が凝ってしまったという経験 はありませんか?
肩こりの予防は、適度な運動と正しい姿勢です。しかし現在、多くの人が PC を使用して一日 中仕事をしている、子供を長時間抱っこしている、などの外的要因から肩こりになってしまう ことが多々あります。また肩こりを放置していると頭痛が常に起きたり、背中や首までも痛み が出てしまうこともあります。
このような頭痛を緊張型頭痛といい、この緊張型頭痛がひどくなると、頭痛とともに目の奥が 痛い、吐き気がする。ひどい時には嘔吐するなどの症状が出現します。また痛み緩和のために 鎮痛薬を服用しても、肩や首のこりを治さなければ、鎮痛薬の効果が切れた時にまた頭痛を感 じるようになります。
このような肩こりや頭痛の治療には、鎮痛薬より漢方治療の方が非常に効果的です。当院では、 患者さんの体質や痛みの度合いによって、適した漢方を処方し、適切な姿勢の保持や効果的な 肩こりの予防体操も指導し、根本的な治療を行っています。
当然、肩こりについても痛みを和らげる経絡に沿った鍼治療や、中医学的な知識に基づいた推 拿マッサージ(徒手療法)、理学療法士による運動療法など、個々人の肩こりの状態に合わせ 治療計画を立て、肩こりを根本的に治療することを目的にしています。
頑固な肩こりに悩んでいる患者さんは、“どうせ治らない”とあきらめず、ぜひご受診いただき たいと思います。根本的に治すことができます。また、寝違いや頚椎に原因がある痛みも治療 することができます。
まずは、ご相談ください。
今回ご紹介した「肩こりの治療」は当院の古川先生とマーラ先生が実施しています。 古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、マーラ先生の診察は虹梅路ク リニックで、夜 20:00 まで受けられます。
土曜日でも診察が可能ですので、肩こりでお悩みの方は、一度相談してみてください。 お問い合わせをお待ちしています。
★保険についてのご質問や、治療期間はどのくらいかかるの?漢方薬は苦いの?
など、なんでもご質問ください!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2023年09月19日
< Previous Page | Next Page > |