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【古川先生の診察を取材】遠方在住でも大丈夫!繰り返す蕁麻疹(じんましん)を漢方で治療!
Aさんは現在北京にお住まいですが、2~3ヶ月に一度ほどのペースで上海にいらっしゃる機会があるそうです。
今回は上海に来たタイミングで、こちらのクリニックに来院され、診察を受けることができました。直接診察を受けることが難しい方はオンラインでの無料相談も行っていますのでご相談ください。
今回Aさんが蕁麻疹(じんましん)の相談をした古川先生は、このような先生です。
いよいよ問診スタート!
Aさんは、暖かくなるとともに、抗アレルギー剤を1日2回飲まないと赤みと痒みが 引かない状態になってしまったそう。そのせいか、薬の副作用で眠気、だるさがでてしまい、日中の仕事に支障をきたすとのことでした。
IgEとはIgE 抗体のことで、この総量が多いほど、アレルギー反応が起こりやすくなります。さらに何に反応するかが判明すれば、原因が特定されますが、Aさんの場合は、判断がつかなかったようです。
強い眠気が出るため、Aさんは極力薬を飲みたくないそうなのですが、痒みが我慢できず、 結果1日2回ほどもアレルギーを抑える薬(抗アレルギー剤)を飲んでしまうとのこと。
この後も、汗はかきやすいか、鼻水や鼻づまり、喉の異物感があるか、よく眠れているか、お腹が冷えるか、食欲はあるか、便通はどうか、辛いものは好きか、のどが乾くかなど、 一見蕁麻疹とどう関係があるのか少々わかりにくい問診を、時間をかけて行っていました。
次は舌の色と状態を診ていきます
次に、舌を診る「舌診」を行います。
Aさんの舌を診た古川先生は、白く厚い苔が付いていることを指摘しました。
次に脈を診ていきます
左右両方の手首から脈を診る古川先生。
古川先生は脈を診て次のように診断しました。
左の脈が弱い
→心臓と肝臓の血が足りておらず、栄養不足。そのため末端(皮膚)まで栄養がいきわたらず、蕁麻疹が出てきているのではないか。
右の脈は強い
→食欲が非常にある状態。しかし、消化吸収が追いついておらず、舌に苔、そして皮膚に蕁麻疹が出やすくなっているのではないか。
問診からも色々とわかることが…
古川先生は、先ほどの問診から、他にもいくつか気になる点を指摘しました。
一見すると蕁麻疹とは関係ないような質問からでも、古川先生はその断片を集めて原因を考察していきます。
最後に漢方を処方します
診察の結果…
漢方薬はこのように小袋に分かれており、全て混ぜた上、お湯に溶かせるので、非常に簡単に数種類が一度に服用できます。
次回の来院は?
今回は初診ということで、じっくりと1時間ほどかけて診察をしたAさん。約1か月分の漢方薬を処方され、持ち帰りました。しかしAさんは現在北京にお住まいのため、 次回はいつ来院できるかわかりません。
そんな時でも大丈夫!
Aさんがクリニックに足を運んだ3週間ほど後に、Aさんは古川先生とビデオ通話で現在の様子を確認。
Aさんは、漢方薬をしっかりと服用すると同時に、食物繊維を多めにとる、お酒、辛いものは控えめになどのライフスタイルにも気を付けているようです。
その結果、蕁麻疹は減り、1日に2回も飲んでいた薬(抗アレルギー剤)は、2~3日に1回程度で良くなり、お腹の張りも取れてきたそうです。
順調にいっており安心する古川先生
ただ、3ヶ月ほどで治療を終わらせたいと考えていたAさんでしたが、舌の苔がまだ多いため、半年は続けないといけないだろうと推察する先生。慢性化してしまうと、根気よくじっくりと治療することが大事だと言います。長い方では1年半ほどかかるそう。
そのうちに蕁麻疹の薬(抗アレルギー剤)の量がさらに減っていき、その結果少量でも効果が出るという好循環になります。
次回上海に来られる際にまた、クリニックに立ち寄ってもらうことになりました。
取材してみて
筆者は大人になってから蕁麻疹は出たことがないが、慢性化すると非常につらく、薬なしでは生活できないとも聞く。ひどくなると痒みで夜も眠れないとか。
しかし抗アレルギー剤に頼ってしまうと、今度は眠気やだるさで日常生活に差し支えてしまう。非常に厄介だ。
検査などですぐに根本的な原因がわかれば話は早いが、今回のAさんのように、原因がわからないままひどくなる症例もたくさんあるそうだ。
古川先生は、問診をして小さな事象も見逃さず、丁寧に原因を探っていく。その中にはヒントが必ず転がっており、そのヒントを元に漢方を処方していく。
漢方治療中も何度も話を聞き、漢方の種類や量を微調整する。結果、一時的に症状が軽くなるのではなく、根本治療の成功に向かうのだという。
今回もまた、東洋医学の奥深さに触れることになった。
今回、相談を行った古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜20:00まで受けられます。
また、土曜日でも診察治療が可能なので、仕事の後や昼間の忙しさの後でもご連絡いただけます!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2021年08月23日