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原因はわからないけど疲れが取れない… そんな「慢性的な疲れ」を漢方で改善
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「疲れ」が他の病気を引き起こす原因?
身体に現れる危険信号は「発熱」「痛み」そして「疲労」があります。性格も真面目で誠実、社会や会社に貢献しようと日々努力している人の中には、自分の身体を駆使している方も多く、ともすると「疲労」を忘れて仕事に打ち込み、その自覚症状もない人もいます。
しかし、このような方を中医学的に体質診断してみると、実は虚弱体質になっていて免疫力も下がっている人が多く、身体は「疲労」していることがあります。そのため、この3つの危険信号を見落とさず、今、積極的に治療し健康な身体づくりをすれば、将来の様々な病気を防ぐことになるでしょう。
漢方の「慢性疲労」治療
漢方では「疲れ」の症状や体質を診て、タイプ別に治療していきます!あなたはどのタイプに近いですか?
①脾気不足タイプ
「胃腸」が弱り元気が出ないタイプ。このタイプは食欲がなく胃の不快感があり軟便になりやすい。また疲労倦怠感があり、甘いものを好む傾向にあります。
【漢方治療】
胃腸の動きをよくし気を補う「薬用人参」を処方し、「脾」を調え食欲回復をはかります。
②肝血不足タイプ
「血を消耗している」ため疲れてしまうタイプ。めまいや目の乾燥、こむらがえり、皮膚の乾燥、女性は月経の不調、男性は脱毛などの症状も見られます。また不安になりやすく、将来の明るい見通しが持てない人も多いタイプ。
【漢方治療】
血を増やす「四物湯」を中心に漢方を処方します。また血が減っている原因を突き止めることが治療の要です。
③腎陰不足タイプ
身体をクールダウンさせ、気持ちを落ち着かせる力が不足しているタイプ。寝汗、腰痛、喉の渇きなどの症状が見られます。まだ身体に慢性の炎症があり、体力を消耗している傾向にあるため、疲れがたまってきます。
【漢方治療】
漢方で、寝汗をコントロールする生薬を処方し、睡眠の質を向上さえ、疲労回復を図ります。寝汗は病気の始まりなので、まずは「寝汗」を積極的に治療しなければなりません。
④心陽不足タイプ
身体の「陽気」を補う生薬で、長い時間をかけて「心」の機能回復をはかります。
ー実際の治療例ー
古川先生による「慢性的な疲労」実際の治療例を紹介します。
【対象者】
M さん
31歳男性
【症状】
解熱後、白血球の低下現象が検査でわかったが、それから2、3年間は風邪をひきやすくなり、発熱と共に「咽喉の痛み、鼻詰まり、めまい疲労感、口の苦み」の症状が現れた。
西洋のクリニックで診察を受けるでも根本的な改善はなく対処治療のみで、「原因は免疫力の低下ですね。体力をつけて下さい」と言われていたとのこと。
【初診の時の状態】
顔色は薄黄色、目の下にクマがあり疲労を感じさせる容貌で診察室に現れました。体型はやや小太りで一見健康そうに見えます。現在も1ヶ月に4〜5 回発熱をするため、市販の解熱鎮痛剤を服用し対処していたとの事。また、飲酒後に発熱することが多いため、飲酒後は発熱する前に解熱剤を飲んでいたようです。
発熱、胃の痛み、下痢をする機会が多く疲労倦怠感が激しいため、友人の紹介で漢方の相談にみられました。
【中医学的診察】
①問診
問診をしてみると、喉が乾くことがあり冷たい飲み物を好む傾向がありました。また、下痢をしやすく、空調の効いた部屋だとすぐにお腹が冷えて下痢になることも。睡眠時はいびきをかくため、早朝は喉が乾き痛くなる事が頻繁に起こっていました。また会社の空調が強く、会社にいると身体がだるくなりやすい。入眠は良いのだが、夜中に身体が火照り、目が覚める時がある、などの症状がありました。
②舌診
舌は痛むことがあり舌の色は淡紅色。薄い白い苔があり、舌が乾燥していた。
③脈診
細く弱い
【医師の診察】
【漢方治療】
初めに「気虚感冒」の代表的な処方の「玉屏風散」を中心に使い、「虚熱」を取り除く生薬を組み合わせて処方しました。同時に生活の注意事項として、飲酒及び辛い食べ物はこの繰り返す発熱が完治するまで禁止としました。発熱が治まった後、身体を養う「補陰」の生薬を使い、体力免疫力を養うように調整していく治療スケジュールも説明します。
【途中経過】
1週間後
漢方を服用してから発熱はしていない。ただし依然と咽喉と舌の痛みがあり「虚熱」があると判断。虚熱を取る生薬を加味して経過を観察。
3週間後
漢方を服用してから今まで発熱はみられない。咽喉の痛みも軽減し、舌の痛みはもうない。ただ、未だにめまい、疲労感が激しくなることも多いので、身体に「気と陰」を補う生薬を処方。
6週間後
発熱はなし。しかし、飲食の乱れがあるので、舌の苔に汚れがみられ、胃腸の状態が乱れていると判断。前回の処方に整腸作用のある生薬を加味して処方。
2か月後
健康診断で白血球の数値が正常値に近づいていたことが判明。漢方薬服用後は、全く発熱はなく、咽喉の痛みも診られない。ただめまいや疲労感が若干残っているようだが、以前より軽減している。身体を養う滋養強壮の生薬など、長期服用しても副作用が出ない生薬を選択し、今後3ヶ月服薬していただくように説明し治療終了となりました。
【医師からの一言】
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- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2021年09月24日