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痔核にお悩みの方!漢方がよく効きます!
あなたはどのタイプの痔核で悩んでいますか?
いぼ痔
外痔核は肛門の近くに生じる「いぼ痔」なので場所によっては初期の段階から指で触れる ことができます。便の通過といった刺激で強い痛みを生じます。
裂肛(切れ痔)
肛門の皮膚(肛門上皮)が切れてしまった状態を指します。肛門上皮には痛みを感じる知 覚神経が通っているので、裂肛(切れ痔)の主な症状は痛みと出血になります。 裂肛(切れ痔)は比較的、女性に起こりやすいタイプの痔です。また肛門括約筋の力がよ り強い、肛門がより締まりやすい若年層が患いやすいです。
痔ろう(あな痔)
細菌感染による化膿によって、肛門内と肛門外を結ぶところに穴ができてしまう病気です。 症状としては患部の腫れと痛み、膿の排出、高熱などが挙げられます。なお「痔ろう」と いう病名の漢字表記は「痔瘻」であり、「瘻」には「腫れ物」という意味があります。
【主な原因】
<いぼ痔・切れ痔の原因>
慢性的な便秘、排便時の力み過ぎ、長時間の座位などが挙げられます。女性の場合は妊娠 や出産をきっかけに発症することも多くあります。その他にも下半身の冷え、精神的なス トレス、長時間の自転車の運転、激しい運動、辛い物やアルコールの摂り過ぎなど、血行 を悪くしたり炎症を助長させてしまうので、いぼ痔・切れ痔の原因となる恐れがあります。
<痔ろう(あな痔)の原因>
痔ろう(あな痔)の主な原因は下痢です。潰瘍性大腸炎やクローン病を患っている方はし ばしば痔ろう(あな痔)を併発してしまうことがあります。その他にもアルコールや辛い 物の摂り過ぎ、精神的なストレス、免疫力の低下なども痔ろう(あな痔)の原因となりま す。
痔ろう(あな痔)が男性に多い理由としては、飲酒機会の多さや食生活の乱れをきっかけ とする下痢が女性よりも多い点が挙げられます。他にも精神的な緊張の高まりによって起 こる、過敏性腸症候群による下痢が原因で、症状が出る場合もあります。
【漢方治療法】
❶漢方で「いぼ痔」「切れ痔」を治療する方法
中医学(漢方)では、いぼ痔や切れ痔は便秘と血の滞りが主な原因と考えます。いぼ痔や 切れ痔では高頻度で出血を伴うので、血の消耗も見逃せない問題です。
(便秘の改善)
便通を促す生薬を多く含んだ漢方薬を処方。一方で胃腸虚弱で疲れやすい体質の方の便秘 に対しては、気の力を補って消化器の力を向上させる、排便する力を向上させる漢方薬を 処方します。
(血の巡りの改善)
活血薬を豊富に配合した漢方薬と、鎮痛作用にも優れている漢方の処方で、切れ痔の時の 強い痛みの緩和を図ります。 患部の炎症が目立つ場合には、清熱薬を多く含んだ漢方薬を、出血が顕著な場合は止血作 用の優れた生薬を含む漢方薬を処方します。また、すでに貧血によるめまいや立ちくらみ がある方には、血を補う作用のある生薬と止血作用のある生薬と組み合わせた漢方薬を処 方します。
❷漢方で「痔ろう(あな痔)」を治療する方法
漢方薬による痔ろう(あな痔)の治療は身体内にこもっている熱を除いたり、気血を補う ことで抵抗力を底上げすることが中心となります。その他にも積極的に膿を排出したり、 血の巡りを改善したりすることも大切となります。
患部の熱感や痛みが強い場合は、熱を鎮める清熱薬の生薬を、胃腸が弱く、下痢や軟便に なりやすい方には、消化器の状態を改善して気を補う生薬を配合します。しっかりと気を 補うことは痔ろう(あな痔)の再発防止にもつながります。
患部からの出血があり、血の不足が心配される方には、血を補う作用のある生薬を、まだ 膿が充分に出ていない場合は、排膿作用に優れている生薬を用います。
このように痔ろう(あな痔)を患っている方の症状や体質、痔ろう(あな痔)以外のトラ ブルの有無などによっても処方内容は異なってきます。
【生活面の改善点】
❶いぼ痔・切れ痔の生活改善
主な発症原因・悪化原因は便秘です。したがって、便秘対策は痔核(いぼ痔)のケアと直 結します。朝食を抜いたり、ダイエットで食事量を極端に減らしてしまうと消化器の動き が鈍り、便秘になりやすくなってしまいます。便座に 15 分以上座っている人も、肛門周囲 の静脈が鬱血しやすくなり感染症を起こしやすくなるので、便座に長く座る習慣はやめま しょう。
また、食事内容でも糖質過多の場合は、腸内細菌の異常により慢性的な腸の炎症を起こし やすいため、糖質と脂質の摂取過多には注意が必要です。日頃から海藻類や野菜といった 食物繊維を豊富に含んだものを積極的に摂取しましょう。逆にアルコール類や辛い物は患 部を刺激してしまうので控えます。
便秘改善にくわえて血行を良くすることも重要です。長時間のデスクワークは肛門周辺を 常に圧迫することになるので、意識的に立ち上がり軽運動を行うことが望ましいです。
❷ 痔ろう(あな痔)の生活改善
一度、痔ろうが完成してしまうと生活習慣を変えるだけで好転させることは困難と言われ ています。ただ再発防止の観点から生活の見直しは有効です。まず、痔ろう(あな痔)の 主な原因は、慢性的な下痢なので下痢対策がとても大切となります。アルコールや冷たい 清涼飲料水の摂り過ぎ、野菜不足(食物繊維不足)の食生活には注意が必要です。加えて過労や睡眠不足は免疫力を低下させ、細菌感染を起こりやすくしてしまいますので、睡眠 はしっかりとるようにしましょう。
医師からの一言
乙字湯ってわかりますか・・?
乙字湯とは、日本人漢方医の「原南陽」の原方剤を「浅田宗伯」が若干の改良を加え作ら れた漢方薬です。初期の痔核の第一選択薬では、百年以上の歴史がある漢方で、痛みや出 血伴う痔核でも頻繁に使われています。ただ処方内容に大黄が入っていますので、過敏な 人は下痢を起こすことがあります。
便秘と下痢が続く人は注意して!!
日頃か胃腸の働きが乱れ便秘や下痢の人は、痔核を誘発しやすいので注意してください。 痔核になる前に積極的に腸内環境の健康習慣を身につけていきましょう。また痔核に良い 生薬もありますが、基本は生活習慣の見直しや適度な運動が治療の助けになります。
漢方において痔核治療は、患部にのみ着目するのではなく、血の巡りの状態を中心に全身 のご症状や体質をもとにして薬を調合します。このような西洋医学とは異なったアプロー チを行うことで、慢性的な痔核の改善によい結果がでています。
なかなか改善されない、または再発を繰り返してしまうような痔核にお困りの方は是非一 度、当院へご相談ください。痔核改善のために一緒に頑張りましょう。
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- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2023年07月11日