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身体を温める!3 月の薬膳料理をご紹介
「中国4千年の「中医学(漢方医学)」の理論をベースに、中医学ドクターが季節に応じた薬膳料理レシピをお伝えする「カンタン!薬膳料理」シリーズ第三十二弾!
3月、今回の薬膳料理レシピは、「身体を温める」がテーマです。
冬の邪気である寒邪は、五臓で言うところの腎を傷めやすいので、冬の養生は腎を養い、 体を温め、乾燥に注意し、 質の良い睡眠をしっかりとることが大切です。
腎とは、吸い込んだ気を納め、臓腑を温める働きがあります。また、腎は水を司っており、 体内の水分代謝にも深く関わっているため、腎を傷めると、 むくみ、冷え、耳鳴り、難 聴、めまい、下痢、便秘、頻尿、尿漏れ等のトラブルがあらわれます。
冬の養生キーワードは、 『体を温め、ちゃんと休む』 です!
「薬膳」と聞くとてもハードルが高いイメージがありますが、季節や体質・体調を考慮し て、ふだんからの食材の特性や組み合わせ流ことも、立派な「薬膳」料理です。
難しい材料を使わず、普段の食材の組み合わせを工夫するだけで、いつもの食材が 「薬膳」に!
さあ、「腎」を補う薬膳料理で、寒邪の季節に備えましょう!
身体を温める「薬膳和食」レシピ
「ローズマリー香る鮭のホイル焼き」
【材料】
サケ切り身 約200g
たまねぎ 100g
いんげん 4本
カボス 小2個
オリーブオイル
大さじ2
塩コショウ 適量
ローズマリー 適量
【作り方】
❶ サケの裏表に塩コショウを適量ふり、なじませます。
※塩サケであれば塩は振らなくても大丈夫です
❷アルミホイルに、オリーブオイルを少量塗り、上にサケを置きます。
❸サケの真ん中にカボスの輪切りをのせ、上からスライスしたたまねぎと、 いんげん2 本をのせ、カボス果汁を絞り入れ、 最後に上からオリーブオイルを回しかけます。
❹ローズマリーをのせたらアルミホイルで包み込みます。
❺オーブントースターの天板にのせ、250°Cで約20分焼いたら、皿に取り出します。
❻仕上げに好みによって塩を振りかけたら出来上がり!
※焼き方は、オーブントースターでなくても、ご家庭の調理器具(オーブン)に合わせてやりやすい方法で調理してください
古川先生による薬膳食材講座
今回、レシピ監修をされた古川先生に、身体を温める効果のある食材を教えてもらいまし た。以下の食材は、今回紹介した薬膳和食レシピにも入っているので、是非、作ってみてくださいね!
【冬にお勧めの食材】
鮭
鮭は、身体を温め冷えを改善する効果があります。特に胃腸を温める働きがあるので、冷 え症で手足が冷たくなる人や、同時にお腹も痛くなることが多い人には、効果的な食材で す。基本的に虚寒証の人に効果的な食材で、紫蘇やねぎなど温性の野菜と一緒に食するとさらに効果的です。
いんげん
気を補い臓腑を助ける効果があります。また、消化吸収力を高め、水液代謝を改善し、余分 な水分を尿で排泄してむくみをとる作用もあります。なので、この野菜は胃腸が弱く、むくみがちなタイプの方に向いています。 気虚タイプ 、 胃腸虚弱でむくみがちの方はインゲンをお料理に使うと良いでしょう。 ただしお腹が張りやすい人は、避けた方が良い食材です。
たまねぎ
たまねぎは、気を巡らせ、身体を温める作用があるとされています。生のときは辛く、加熱すると甘くなるのが特徴です。 独特の辛味は硫化アリルという成分で、新陳代謝を活発にして、疲労回復を促す働きがあります。 体内の余分なナトリウムを排出して、高血圧や動脈硬化を予防する効果も期待できます。 胃の働きを高めるので、消化促進や胃もたれの改善にも いいでしょう。
ドクターからの一言
今の季節は下記のような症状が出る方がいらっしゃいます。
◆下半身の冷え(特に下腹部や腰、お尻、足)
◆足腰、膝のだるさや痛み、しびれ
◆頻尿、夜間尿
◆代謝の低下(痩せにくい)
これらは、中医学では、冷えによって腎陽が弱り、腎の働きそのものに影響が出てきている場 合の症状と考えます。また冷えると血流が低下するため、その影響による症状も顕著になって きます。
腎陰の減少は、他にも下記のようなさまざまな形で症状に現れます。
◆手足や顔のほてり、寝汗
◆記憶力低下
◆不眠、気鬱
◆耳鳴り、めまい
こういった症状に心当たりのある方や、体調がすぐれない方は、漢方薬がお勧めです。 しかし、体質によって選択される漢方薬は異なりますので、お悩みの方は当院のドクターに相 談してみてください。今年の春、夏を元気に過ごすためにも、今、冬に身体を温め、エネルギ ーを蓄えておくことは大切ですので、是非、漢方で体質改善をしましょう。
★保険についてのご質問や、どの先生に診てもらえばいいどの?漢方薬は苦い の?など、なんでもご質問ください!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2025年03月04日