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暴飲暴食後にぴったり!胃腸をいたわる「カンタン!薬膳料理」
中国4千年の「中医学(漢方医学)」の理論をベースに、中医学ドクターが季節に応じた薬膳料理レシピをお伝えする「カンタン!薬膳料理」シリーズ第二弾!
12月の今回の薬膳料理レシピは、食べ過ぎ飲み過ぎをケアする「胃の養生」がテーマ です。
冬らしさを感じる日が増え、冷えの影響も受けやすくなる頃、そのダメージを実感し やすい臓器が胃腸です。そして、それに加え年末年始や春節前の外食が増え、豪華な 食事や暴飲暴食などによりさらに胃もたれ、膨満感などを感じる人が増えていきます。 これからやってくる、年末年始や中国の春節前の会食会後の養生法と共に、家庭で手 軽に作れ、胃腸をスッキリさせるレシピをご紹介します!
「胃」を補う薬膳料理で「暴飲暴食」対策
漢方医学で考えると“脾腎陽虚”という体調になりやすいこの時期。必要なのは、体を温める食材と消化補助食材です。大根、キャベツ、山芋、昆布などは消化に役立ち取り入れやすい食材です。ここでは薬膳を普段の生活に取り込めるよう、胃腸の調子を改善するためのレシピを紹介します。
難しい材料を使わず、普段の食材の組み合わせを工夫するだけで、いつもの食材が「薬膳」に!
さあ、暴飲暴食の対策に、これからやってくるイベントの多い季節に「薬膳料理」で備えましょう!
胃腸の調子を整える「ヨーグルトと豆乳の発酵ナッツ鍋」
<調理時間>下ごしらえ15分+煮込み10分
材料 (2〜3人分)
<鍋のスープ>
A調整豆乳・・・ 300ml
Aだし(だしの素を水で割って)・・・ 100ml
A水・・・ 300ml
Aヨーグルト・・・ 70g
A味噌・・・大さじ 1
Aアーモンドミルク(無糖)・・・ 100ml
A塩こしょう・・・適量
<鍋の材料>
・山芋・・・ 1/2 本(5mmの斜め薄切りにします)
・大根・・・ 10cm(5mm の薄切りした後半月にカットします)
・百合根・・・ 6個
・しいたけ・・・ 8枚
・えのきだけ・・・ 1パック(ほぐしておく)
・しめじ・・・ 1 パック(ほぐしておく)
・豚肉(薄切り)・・・ 300g
【作り方】
①アーモンドミルク以外の<A>の材料を上から順に鍋の中に入れます。コンロに火をつけて、中火でゆっくり熱を入れながら、しっかりとかき混ぜます。
②ある程度、熱が入ってかき混ぜたら、アーモンドミルクを入れて弱火にします。
③百合根は茶色い部分を包丁で剥き、外側からバラバラにして水にさらしておきます。
④百合根と山芋以外の材料を全て、鍋の中に入れ5分程度煮詰めたら、百合根と山 芋を入れ、さらに5分煮詰めます。最後に塩こしょうで味を整えたら出来上がり!
【一口メモ】
百合根と山芋は崩れやすいので、後から入れましょう。 他にブロッコリーやレンコンなども入れても美味しいですよ。
古川先生による「胃の養生」の薬膳食材講座
今回、レシピ監修をされた古川先生に、胃腸をいたわる食材を教えてもらいました。
代表的な胃の養生の食材には、以下のようなものがあります。
大根:暴飲暴食で咽喉に痰が絡みやすい人には大根がお勧めです。豊富な食物繊維が胃腸の動きを助け消化を促進してくれます。また便秘にも効果的。
山芋:≪神農本草経≫では、山芋は、肺、脾、腎を暖め、また胃腸が弱り疲れている場合に食すると養生になるとされています。六味地黄丸という漢方生薬の1つで、高血圧や糖 尿病の予防にも使われます。
しめじ:えのきだけ:椎茸:キノコ類には食物繊維があり消化を助けてくれます。また、ビタミンDが豊富で皮膚 の炎症を抑え、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
アーモンドミルク:肺を潤し、乾いた空咳を止める作用があります。胃腸も潤い便秘の人にも効果的で、 悪玉コレステロールを下げる食材です。
百合根:ストレスが多く、お腹の張りがあり、咳が出やすい人に良い食材です。また、精神を安定させる効果もあるため、睡眠の質が悪い人にも効果的。ただし、お腹が冷えやす く下痢をしやすい人は、少なめに摂取しましょう。
これらの食材は、今回紹介した「ヨーグルトと豆乳の発酵ナッツ鍋」にすべて入っているので、胃を養生するためにもぜひ作ってみてくださいね!
症状別!おすすめの胃腸を整える「薬膳」食材
次に具体的な症状を改善するための、おすすめの食材を聞いてみました。
★消化を促進する食材
大根、にんじん、かぶ、オクラ など
★老廃物の排出を助ける食材
白菜・きのこ類・海藻類・ほうれん草 など
★胃をいたわる食材
キャベツ、カリフラワー、さといも、大豆 など
★デトックス作用がある食材
ごぼう、サンザシ、豆腐、納豆、菊花 など
症状を改善するため、これらの食材が入っているメニューを食べてみてください!
今回、レシピ監修をされた古川先生は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜 20:00 まで受けられます。土曜日でも診察が可能ですので、少しでも身体に不調のあ る方は、西洋治療や薬膳にも詳しい古川先生に一度相談してみてください。
お問い合わせをお待ちしています。
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2020年12月14日