中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
必見!!中医学で「夏バテ解消!」治療
夏独特のこんな症状でお悩みではありませんか?
【私にお任せください】
夏バテ予防に鍼とお灸
特に夏場の上海は、湿度が高く「湿邪」が身体に入りやすい環境にありま す。中医学では、この「湿邪」が多い体質の人は、身体の熱の発散を妨げ るため、夏バテや熱中症になりやすいと考えられています。鍼やお灸をすることで、新陳代謝が活性化され、身体の「湿邪」の排泄を助けることができます。
漢方の「夏バテ」治療
「夏バテ」の内容、「個々人の体質」を診て、一人一人に合わせて処方し ます。
①夏になると食欲がなく疲れる
【原因】
夏場に湿度が高くなると、気滞(働きが低下する)状態になるため、胃腸が虚弱なタイプは、特に食欲が減る「夏バテ」の典型的な症状が出ます。
【漢方治療】
胃腸の働きを促進する「理気」生薬で、食欲を促進させます。生ものや冷えたものは控え、熱を加えた調理したものを摂取するようにしましょう。
②口の中は渇くが、水分は欲しない
【原因】
水を飲まないので、「痰湿(老廃物)」が咽喉に溜まり、咽喉が湿っていると錯覚し、余計に水を欲しない悪循環。高齢者や甘い物を好む人に多くみられ、熱中症の予防が必要な症状です。
【漢方治療】
腸に潤いをあたえる生薬で便通を良くし、利尿作用のある生薬で膀胱から老廃物を排泄させます。またこのタイプは排泄に長い時間が必要なため、根気よく漢方を服用してください。
③身体はほてり、汗が出にくいが寝汗はある
【原因】
身体の熱をクールダウンする作用が乱れている「陰虚」タイプです。神経質な人や睡眠時間の短い人に多く診られる症状です。
【漢方治療】
身体をクールダウンする「補陰」の生薬に加え、身体の熱が多い人には、「清熱解毒」と、「発汗」を促す生薬を処方します。また、睡眠指導を積極的におこないます。
④室内外の温度差に、身体が対応できない
【原因】
体温調節が上手くできない「気虚」あるいは「営衛不和」タイプ。風邪をひきやすく、冷え性の人や慢性的な下痢の人に多い症状です。
【漢方治療】
温かい「発汗」の生薬と、冷たく酸味のある「止汗」の生薬を、慎重に加減しながら調合します。また、胃腸を養い身体の抵抗力を高める「補気」の生薬も合わせて処方します。
実際の治療例
古川先生に、中医学の夏バテ治療は実際にどのようなことを行っているのか、聞いてみました。実際にあった例を紹介します。
【対象者】
50代で工場管理の仕事をしている男性Sさん。毎日のように工場で問題が発生し解決できない日々が続いていました。
【症状】
7月になり気温上昇とともに食欲がなくなり、睡眠時間も短くなってしまいます。
ある日、工場の現場でまた問題が発生し、怒りの感情がコントロールできず倒れてしまい、救急病院搬送されます。
検査の結果、「癲癇(てんかん)」の疑いがあると診断され、再発作の場合には抗癲癇薬の服用を検討中。
来院された時は食欲がなく、不眠、疲労倦怠、情緒不安定な症状でした。
【中医学的診断】
①舌診
舌の厚さは薄く、赤く鮮やか。苔は厚く黄色で濁り、乾燥している。
②脈診
細い弦のような脈で速く流れています。
【医師の診断】
夏場の暑さで身体を潤す津液が足りない陰虚タイプの所見が診られます。
飲酒歴があり湿熱が身体に多く、更に喫煙もしているため、身体に熱がこもり炎上していると判断しました。
また、「癲癇」的な発作は、この体内の熱が精神に影響を与えたと考えられます。
【治療】
陰を養い、身体に潤いをあたえる「増液湯」に、食欲促進の生薬を処方。
イメージ
【途中経過】
1週間後、舌に潤いが診られるが赤いまま。やや食欲があり、睡眠は比較的よくとれるようになる。しかし、工場現場では頭に血が上り怒る毎日が続く。怒りと肝の火が関係するため竜胆草などの肝火を抑える生薬を加味する。
3週間後、ぎっくり腰になり、腰が伸びないままの姿勢で受診。
腰部の鍼治療を実施し、なお、陰を補い、肝火を取り除くツボも選択し治療をする。鍼治療後、5日目に診察したところ、腰痛は軽減、睡眠の質が向上した。
舌の苔は汚れて厚いままで、除湿効果のあるアーモンドやハトムギなどの生薬を加味する。
6週間後、情緒が安定し、社員を頭ごなしに叱りつけることが無くなった。さらに話を聞く余裕もできた。舌の苔は清潔になり赤みは軽減。
3か月後、夏バテの食欲低下、疲労倦怠感は診られず、情緒も安定したため、陰を補う錠剤処方し治療終了となりました。
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- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2020年07月24日
徹底解剖!カイロプラクティックってなに?
カイロプラクティク(Chiropractic)ってなに?
カイロプラクティックとは、背骨の歪みを手によって調整(アジャストメント) する手技療法で、1895 年、 ダニエル・デビット・パーマーによりアメリカにて 創始されました。 名前の由来は ギリシャ語の「手」(Chiro) と「技術」 (Prakticos) を組み合わせた造語。
日本には、1816 年 アメリカのカイロプラクティック大学を卒業した川口三郎に より伝えられました。そして現在は、アメリカ、欧米、オセアニア地域を中心と した世界 48 カ国、88 カ所の地域では法制化されています。
カイロプラクティックでは、脊椎の歪みが発生し神経伝達に異常が起きている状 態を「サブラクセーション」と言います。人間は自分で自分の身体を修復する 「自然治癒力」がありますが、背骨にサブラクセーションが起こると回復力、免 疫力など生理学的機能が低下し諸症状が発生します。
その際、脊椎関節の可動が低下している箇所を見つけ出し、手によってアジャス トメントを行い、神経機能を回復させ、心身の状態を正常な生活ができるように させる技術がカイロプラクティックなのです。
カイロプラクティックは整体とは違うの?
整体は読んで字のごとく「体を整える」もので、武道等の流れを組んだ日本独自 の技術です。
体全体のバランスを整えるという意味で、カイロプラクティックと整体は混同さ れがちなのですが、西洋医学と東洋医学の違いがあるように、整体とカイロプラ クティックは医学的な観点からも本質は異なるものと言えます。
国際基準カイロプラクター
カイロプラクティックは、アメリカでは大学で研究を行うなど学術体系がしっか りしているため、カイロプラクター(カイロプラクティックの施術を行う人)に なるための必要条件として、四年制以上の大学機関で 4200 時間以上の専門教育 を受けなければいけません。
しかしながら、日本では公的な制度はありません。
日本には 1 万人の非正規カイロプラクターがいると言われていますが、日本でカ イロプラクティックの大学教育を受けた国際基準カイロプラクターはそのうちわ ずか 800 人ほどなのです。
カイロプラクティックは WHO が認めた医療・ヘルスケア
カイロプラクティックは高い安全性と効果が証明されています。医療先進国の アメリカを中心に、法律のある国々でカイロプラクターは医師(Doctor)として 認められています。
当院に在籍する正規のカイロプラクティック医師は、4200 時間以上の臨床や基礎医学など厳しい国際基準をクリアしています。
上述のとおり、日本ではなかなか正規のカイロプラクティック医師の施術を受けることは難しいですが、国際基準カイロプラクターは、高い技術と、なにより精度の高い症状の鑑別を行いますので、その症状が緩和するトータルの時間を考えると、何度も通うよりも数回の施術で良くなることも多いのです。
カイロプラクティックでなぜ痛みが改善できるの
毎日、身体を使うと自覚症状が無いときから脊椎や骨格の歪み(サブラクセーシ ョン)は静かに進行し、体調に悪影響を与えます。身体は常に上から下へ押しつ ぶされる重力があり、体の重さ、頭の重さ、腕の重さ全てが背骨へ負担が掛かっ ています。重力と疲労、そして精神的なストレスの影響が脊椎、骨格の歪み(サ ブラクセーション)となるのです。
身体の症状、痛みの感覚は「結果」であって、「原因」であるサブラクセーショ ンが神経系に阻害を与えていることが、主たる原因です。
この身体の機能や自然治癒力を低下させてしまう「原因」である、サブラクセーションを直接、取り除く施術がカイロプラクティックです!
こうした原因を、根本的に調整していくので、腰痛、肩こり、頭痛、慢性疲労などの症状の再発防止になるのです。
改善が期待できるのは主に以下のような症状です。
カイロプラクティック治療の一例(その 1)
症状:首・肩のこり・背中の痛み・慢性疲労
食べ過ぎや飲み過ぎなど生活リズムの乱れもあり。日常的に背中がパンパンに張 ってしまい、睡眠をとっても疲労が抜けにくい状態。
診察
パソコン作業、スマートフォンの使用など日常の姿勢が猫背のような前屈になる ことが多い方は、肩甲骨周辺に筋肉的ストレスが蓄積しやすい傾向にあります。
生活リズムが乱れていると、身体全体の緊張感も強くなりやすく、知らず知らず に症状が進行してしまいます。特に肩甲骨間部は、過度なストレス、慢性疲労の 原因にもなります。
治療内容
先ずは背中全体の歪みを見つけ出すことが必須。同時に骨盤から頸椎まで連動す る椎骨のズレを調整していきます 。
カイロプラクティック治療の一例(その2)
症状:腹部の痛み
腹部にズキズキ、チリチリ、重い、苦しい、鈍いなど痛み、西洋病院へ受診し検査をしてみたが異常なしの診断。
診察
まず診断で、骨盤、腰椎の歪みから起きる神経圧迫痛を疑ってみました。腰椎1 ~3番の神経支配は腰部の後側だけではなく、腹部の痛みに関連する前面(大腰 筋、腸骨筋)などへ神経を伝達しています。そのために腰の歪みが起き、腰椎神 経根に圧迫を起こすと、前面の大腰筋、腸骨筋に過度の緊張が起こり、腹痛を感 じるようになります。
治療
腹部のどの箇所に痛みを感じるのか、日常、どんなときに感じやすいのかを問診 し、骨格の歪みから関連した腹痛なのかを問診、触診、動作検査などを用いて見 つけ出します。
短い期間に調整できる痛みもありますが、長期に慢性化した痛みを取り除くとき には、施術を数回実施するのと同時に、自宅でのセルフケアを指導します。
今回、ご紹介した「カイロプラクティック治療」は、当院のヘルマン先生が実施しています。
ヘルマン・スゼット
【HERMAN SZETO】
ヘルマン先生は、国際基準カイロプラクターの資格を持つカナダ出身の先生で、 カイロプラクティックの専門大学で学んだ後、20 年以上の医療現場での経験を持 ち、豊富な知識と技術を用いた、独自のアプローチで治療方針を立てていきます。 ヘルマン先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜 20:00 まで 受けられます。土曜日も施術可能ですので、「カイロプラクティック治療」をご 希望の方は、ぜひ、お問い合わせください。
★保険についてのご質問、漢方ってどうやって飲むの?苦い?
どの先生に診てもらえばいい?などなんでもご質問ください
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2020年07月17日
飲酒後の「下痢や胃のムカつき」を改善しよう!
中国で仕事をしていると、普段、お酒を嗜む習慣のある人だけでなく、営業の一貫でさまざまな会食会があり、お酒を飲む機会が増えたという方も多いかと思います。
でもお酒を飲んだ翌朝、こんな症状で苦しむことはありませんか?
こんな症状の方は、漢方での治療が有効です!
ただ、漢方の治療と言っても一人一人の体質が違うので、どこに根本的な原因があるのかを診察や検査で確認して、治療していく必要があります。
まずは確認!あなたはどのタイプ?
①「寒邪侵胃タイプの漢方治療法」
「冷え」で悪くなりやすい症状は、『もともと胃腸に“冷え”があるから、さらに 冷やすと調子が悪くなる』ということがあります。そんな時には、“温める”タ イプの漢方がおススメです。
【この漢方を処方】
中医学では、胃が冷えると寿命が縮むと言われいます。邪気が身体に侵入しないように温かく辛みのある生薬を処方します。
【生薬】
半夏、木香、生姜、陳皮、金沸草など。
【実際、この漢方を飲んでみた!】
飲み方は、お酒を飲んで寝る前に『お湯に溶かして、飲む』ということで、寝る前に飲んでみました。少しお腹がポカポカする感じ。身体も冷やさないように、温めて寝てみると翌朝、下痢が良くなりました。
②「水毒タイプの漢方治療法」
過度の飲酒により『水毒(身体の中に余分な水分や有害物質がたまった状態)』が排泄できなくなってしまい、『口は渇いているのに、足はむくんでいる』といった、体の中の水分分布の偏在が出てきます。その他、下痢や嘔吐、尿が少ないなどの症状が出る人もいます。このような症状の方への漢方は、体内の水の流れを整え、体内でバラバラになった水分の分布を均等にすることを目的に処方されます。
【この漢方を処方】
この漢方は、身体の中の『水毒』を汗と尿から排泄する生薬で調合されています。服用後、少量の汗が出るのと尿の量が増えたら、翌日の症状は軽減されるでしょう。
【生薬】
猪苓、桂枝、茯苓、玉米須、沢瀉など。
【実際、この漢方を飲んでみた!】
飲み過ぎた翌日にこの漢方薬を飲むと、むくみが解消し、口の渇きも徐々に治まっていく一方で、やたらトイレが近くなりました。この漢方によって、体内の水分バランスが整っていくのだろうと思います。
③「湿熱タイプの漢方治療法」
『酒毒』が身体にたまり、慢性的に胃腸の炎症が続いているため、食べたものが胃から食道に逆流して心窩部(みぞおち)がつかえた感じがしたり、吐き気や下痢をしやすくなります。
【この漢方を処方】
湿熱による炎症を抑えるためには、大腸から排泄することが重要になります。お 腹の張りや残便感などは炎症が治まっていないサインです。こういった症状には、 胃腸などの消化器系の炎症を抑える生薬が有効で、二日酔いによる胃の不快感、 それに頭痛などの緩和に役立ちます。また、この生薬は飲み過ぎ全般に効果的で、 二日酔い・悪酔い対策に使われるのがこの漢方薬です。これは『酒毒を消す』、 つまり解毒剤的な役割をしてくれます。ただ、この生薬は『体の熱を冷ます』『炎症を鎮める』効果が強いので、寒がり、冷え性体質の方には向きません。
【生薬】
黄連、白花蛇舌草、茵陳蒿、茯苓、黄芩など。
【実際、この漢方を飲んでみた!】
ビックリしたのは、便がスムーズに出るようになったこと。身体に常に熱がこもっている感じがしていたが、この漢方を飲むと徐々に身体の熱が収まってくるのがわかります。日中もイライラしなくなってきて、お酒を飲んだ翌朝も身体にスッキリ感が戻ってきました。
800年前に、すでに「お酒を解毒する漢方薬」が存在していた!?
葛花解醒湯
既に金の時代(1200 年前後)にはお酒を解毒する「葛花解醒湯」の処方箋が存 在していました。この処方を発明した古代の名医「李東垣」がいた時代は、疫病 なども流行していました。また、大酒のみの人が胃を痛め重い疫病になることが 多かったため、その予防としてこの処方が考案されたと言われています。
これは、現在でも重要な処方箋として残っていて、特に飲み過ぎた時に大活躍する漢方です。この薬を飲んだからと言って、毎日大量のお酒が飲めるわけではありませんが、この漢方を飲んでおくと二日酔いの予防や、お酒を飲んだ翌朝の下痢などの症状が緩和されます。
★当院では、この「葛花解醒湯」の漢方も処方できます。 
これらの漢方を『飲む前』に飲んでいただいてもいいですし、飲んだ後や翌朝に調子が悪くなったときに飲んでいただいても構いません。漢方というと『長く飲み続けないと薬効を得られない(1回だけ飲んでもダメ)』と考える人が多いのですが、悪酔いや二日酔いといった一過性の症状の場合、単発でも十分に効果が得られます。ただ、飲んだ翌日の下痢の症状は、漢方治療だけなく、食生活改善や生活指導も重要になってくるので、単発で効果があるというよりも徐々に回復していくと思ってください。
でも確実に良くなりますので、治療を諦めないで続けることが大切です。
どちらにしても自己流で漢方を飲んでも効果はありません。しっかりと受診し、普段から飲んでいる薬や、自身の体質を考慮した上で、自身に合った漢方薬を処方してもらうことをお勧めします。
お酒は、『海よりも多くの人を溺れさせた』と言われます。飲みすぎには気を付けて、これからもお酒を楽しみましょう!
今回、ご紹介した「飲酒後の下痢や胃のムカつきの治療」は、当院の黄 健理先生と古川先生が実施しています。
経験豊富な黄 健理先生と古川先生の漢方治療は、効果も非常に高く、今まま多くの患者を改善に導いてきました。黄健理先生と古川先生の診察治療は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜20:00まで受けられます。土曜日でも診察が可能ですので、お酒を飲んだ翌朝の下痢や胃腸の不調に悩まされている方は、中国にいる今、この機会に経験豊富な医師の、中国本場の漢方で治療をしてみませんか?
★保険についてのご質問、漢方ってどうやって飲むの?苦い?
どの先生に診てもらえばいい?などなんでもご質問ください
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- 2020年07月13日
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