中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
「心」を養い睡眠の質を高める!1月の薬膳レシピ
中国4千年の「中医学(漢方医学)」の理論をベースに、中医学ドクターが季節に応じた薬膳料理レシピをお伝えする「カンタン!薬膳料理」シリーズ第十一弾!
1月の薬膳レシピは、暴飲暴食後の肝臓をいたわり、眠りの質を高める「牡蠣」がテーマです。
「薬膳」と聞くととてもハードルが高いイメージがありますが、季節や体質・体調を考慮 して、ふだんからの食材の特性を組み合わせることも、立派な「薬膳」です。
難しい材料を使わず、普段の食材の組み合わせを工夫するだけで、いつも食材が「薬膳」 に!
さあ、「眠りの質を高める食材」を使って、「睡眠」対策をしましょう!
牡蠣のミルク煮
牡蠣には体に必要な潤いや血を補い、慢性の虚弱体質を改善させる働きがあります。根菜と合わせて、血行を促進させましょう。パン食にもご飯食にも合う一品です。
調理時間: 20分
【材料】 (2人分)
牡蠣・・・ 8 個
人参・・・1本
ジャガイモ・・・1個
玉ねぎ・・・1/2個
牛乳・・・ 1 カップ
コンソメスープの素・・・小さじ1
小麦粉・・・適量
パセリのみじん切り・・・お好みで適量
【下ごしらえ】
牡蠣に塩を降ってぬめりをとり、水で洗っておきます。
【作り方】
1) 野菜(人参・じゃがいも・玉ねぎ)をさいの目に切り、サラダ油で炒めます。
2) かぶるくらいの水を加え、野菜が柔らかくなるまで煮ます。
3) 水気を切った牡蠣に小麦粉をまぶして熱湯に入れ、火が通ったら取り出します。 (牡蠣のゆで汁も使うので捨てないで!)
4) 野菜を煮たスープに、牡蠣の茹で汁 1/2 カップと牛乳1カップとコンソメスープの 素(小さじ1)を加えます。
5) 4)の鍋に牡蠣を加えます。
6) 塩、コショウで味を整えたら出来上がり! 器に盛り付けたらお好みでパセリのみじん切りを散らします。
「牡蠣」の薬膳ポイント
牡蠣の殻は中医薬で使用される生薬の一つです。
『イライラして眠りが浅く、胸が苦しく動悸がする、緊張で胃が痛む、汗が出やすく疲れ やすい』といった症状の方に処方します。特に、飲酒や暴飲暴食、ストレスで肝臓や胆嚢が疲れている中年層の方にも効果的な生薬です。
また食用の牡蠣の果肉は、血を養い睡眠の質を整え、心の機能を回復し心が穏やかにする 効果があるので、会社の仕事が忙しすぎたり、育児で気疲れしている方に、積極的に摂取してほしい食材です。
牡蠣に含まれる栄養素
牡蠣は1個(約 20g)あたり約 12kcal と低カロリーなのに、ビタミンやミネラルを豊富に 含む栄養たっぷりの食材です。特に、ビタミン類ではビタミン B12、ミネラル類では亜鉛 や鉄を多く含みます。
ビタミンB12は、アミノ酸や核酸などの代謝に関わり、主に体内で酵素のはたらきを助ける栄養素。亜鉛は、健康な皮膚や粘膜を保つのに役立ち、鉄は赤血球をつくるといったは たらきがあります。さまざまな栄養が豊富な牡蠣は、健康づくりに摂り入れたい食材です。
【牡蠣の豆知識】①
ミルキーで濃厚な味わいと、海の香り豊かな「牡蠣」。生食用として出回るのは、季節に よって種類が異なります。もっとも一般的な真牡蠣と、厚くて大きな殻が特徴的な岩牡蠣 が、よく知られている 2 大品種です。
寒い冬が旬の「真牡蠣」
日本沿岸には22種類の牡蠣があるとされ、食用としては「真牡蠣」がもっともポピュラーです。
真牡蠣は産地によって水揚げ期間が異なりますが、12月~翌3月がもっとも市場に出回る最盛期です。
暑い夏が旬の「岩牡蠣」
産卵を控えた牡蠣は身に栄養を貯めこみ、ぷっくりとよく太って旨味が詰まった状態。そんな状態を維持し続ける夏場が、もっとも岩牡蠣のおいしい季節です。岩牡蠣は、春から 晩夏にかけてが旬で、最盛期の6月~8 月になると市場によく出回ります。
ミルキーで濃厚な味わいは、真牡蠣と岩牡蠣ともに変わりありません。
真牡蠣の身はしっかりしていて、加熱するとプリっとした食感を楽しめるのが魅力。旨味たっぷりで栄養価が高いため「海のミルク」と呼ばれています。
一方の岩牡蠣は殻が大きいだけでなく、身もひと口で食べることができないほど大ぶりで、 さらに濃厚でクリーミー。ほんのり苦味や渋味も感じる味わいから「海のチーズ」と呼ば れ、夏の牡蠣として珍重されることが多いです。
色々な料理にできる牡蠣
【牡蠣の豆知識】②
牡蠣は「Rのつく月」に食べると美味?
フランスには牡蠣にまつわるこんなことわざがあります。
「Rのつかない月は牡蠣を食べるな」
200 年以上も前のフランスのことわざで、冷蔵技術がなかった当時、夏場に腐敗や細菌の 増殖が原因で、食中毒が頻発したことから生まれたといわれます。
「Rのつかない月」とは、英語表記の5月(May)~8月(August)の時期を指します。
この時期は、生牡蠣を食べてはいけないとされました。反対に R のつく月である9月(September)~翌 4 月(April)は、安心して食べられるということです。
上海でおいしい生牡蠣が食べられるお店
上海で牡蠣が食べられるおすすめのお店を紹介します。
「勝 Katsu」(住所)虹梅路 3717 弄 18 号(近延安西路)
(ご予約電話番号)021-6241-0234(日本語可)
長崎から取り寄せた、新鮮なお魚や食材が食べられる上海和食の老舗。お魚だけでなく、 馬刺しや長崎・沖縄の郷土料理も本場の味そのもの!上海で本場の味を超える和食がリー ズナブルに食べれる…こんな幸せあるだろうか。上海に住んでてよかった、と思えるお店 です。
【長崎産生ガキ】1個:60元
今回、レシピ監修をされた古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、 夜 20:00 まで受けられます。
土曜日でも診察が可能ですので、睡眠が浅い、ストレスが多いなどでお悩みの方は、 西洋治療や薬膳にも詳しい古川先生に一度相談してみてください。
お問い合わせをお待ちしています。
★保険についてのご質問や、どの先生に診てもらえばいいどの?漢方薬は苦い の?など、なんでもご質問ください!
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2022年01月17日