中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
毎日スッキリ!漢方で腸内環境を整えよう!!
こんな症状でお悩みではありませんか?
【私にお任せください】
腸内環境とフードアレルギーの関係
腸内環境が乱れることで、アレルギーを引き起こしやすい体質になり、逆にフードアレルギーの食材を摂取することで腸内環境が乱れてしまうという、この2つには相互関係があります。
フードアレルギーには「即時型」と「遅延型」の2種類があります。今、フード アレルギーは、血液検査で容易に調べられますので、腸内環境が崩れていると思われる方は、まずフードアレルギー検査を受けることをお薦めします。
漢方の「腸内環境を整える」治療
「体質」や「食生活」を診て、一人一人に合わせて処方します。
①お腹が張る、便秘や下痢の症状がある
【腸内環境の原因】
小腸や大腸に慢性的な炎症が起きて いる可能性があります。中医学的には「気滞不調」と表 現され身体が不調の方向へ向かっているサインです。
【漢方治療】
下痢や便秘をする人には、適切な便の硬さ に調節し自然な排便を促します。
舌が赤く炎症がある人には苦みのある生薬を処方。また 胃腸の働きを促進する「理気」の生薬を処方します。
②食事をした後に眠たくなる
【腸内環境の原因】
腸内で食べ物を上手に消化で きず、身体に免疫抗体反応が現れる状態「脾虚生 痰」になっていて、「痰(老廃物)」が身体に増 えてくることによって、眠くなり、集中力が散漫 になります。
【漢方治療】
消化吸収能力を促進する「健脾」の 生薬を処方。また食事の時間と糖分摂取量が、治療効果にも影響するので、食事療法と漢方の両方 で治療していきます。
③気持ちが落ち込みやすい、身体がだるい
【腸内環境の原因】
腸内でうまく処理できな かった「痰(老廃物)」が心に影響している状態。こういう症状の方は、睡眠の質が悪い 方が多く、特に午前中は元気がなく、夕方も しくは夜になると元気になる傾向にあります。
【漢方治療】
腸内環境を調え、心の働きを健康にする生薬を処方。陰陽のバランスを調えるために、昼用は活力を与える生薬、夜用は心を安静にする生薬を分けて処方します。
④皮膚が荒れやすく、鼻が詰まり咳や喘息などもある
【腸内環境の原因】
中医学では「痰(老廃物)」 は、肺に溜まるという理論があります。腸内環境 が悪化すると、腸から消化不良の老廃物が吸収さ れ、身体に溜まり、肺の働きが悪くなると同時に 肌荒れしやすくなります。
【漢方治療】
皮膚や鼻、咳などの症状を緩和する 生薬も処方しながら、小腸と大腸の調節、腸内環 境を整える生薬を使いながら、根本的な治療を行います。
ー実際の治療例ー 腸内環境を整える治療例
古川先生による治療例を紹介します。
【対象者】
Yさん42歳 男性
【症状】
2年前から、まぶた周りがかゆく赤くなり、抗アレルギー剤を服用しても症状が 落ち着かず悩んでいました。また数年来、ピザやチーズを食することが多く、更 にヨーグルトなど乳製品を摂取すると一日中お腹が張ることが続き、飲酒時や辛 い物を食べると、皮膚が更に赤くなるのが日常になってきました。12月のある日、本社との会議で酷くプレッシャーを感じる事があり、その日の夜に全身に蕁麻疹 がでたことが心配になり、家族の勧めで慢性的な疾患は中医治療が良いのではとのことで、診察に来られました。
【フードアレルギー検査】
乳製品の摂取によりお腹の張りが診られるため、遅延型フードアレルギーの検査 をしたところ、検査結果は乳製品一般がすべてアレルギー陽性とでてきました。
【中医学的診断】
①舌診
舌先が赤く、苔は厚く白色。
②脈診
脈は細く弱い
【医師の診断】
お腹の張りは乳製品のアレルギーにより腸内環境が乱れたことが原因、また乳製 品のアレルギーにより免疫反応が亢進したため皮膚の炎症が促進されたと判断し ました。中医学的にはお腹の張りは「大腸の気滞」、まぶた部位は胃腸の働きと 関係があることがあり、慢性的に消化道に炎症が刺激になり、身体に「痰熱」は 溜まり上昇して皮膚の反応がでる状態です。更に緊張ストレスが「気滞」状態を 助長するため蕁麻疹が現れたと考えられます。
【治療】
遅延型フードアレルギーの検査結果を踏まえて、半年間の乳製品除去治療をおこ ない、症状が治まるかどうかを観察することにしました。漢方薬は、直接皮膚の 赤みや痒みをおさえ、さらに栄養を与える「白鲜皮、地肤子、益母草」を処方。 ストレスを緩和しお腹の張りを治める「枳実、玉金、白蒺藜」など処方をしまし た。漢方薬を服用中は功能が弱まるため辛い物は禁止してもらい、皮膚ならびに 胃腸の炎症を促進するアルコールは出来る範囲で摂取量を減らす指導をしました。
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【途中経過】
1週間後、乳製品継続的に除去しているが、皮膚及びお腹の調子は、以前より症 状が悪くなったよう。舌は更に赤くなり舌苔も厚さを増す。前回の処方に、便から熱を排泄する「大横、厚朴」加味する。
3週間後、便が出やすくなり胃の張りが軽減、舌先の赤みや舌苔はさらに薄くな ってきました。ただ舌の根本の苔はまだ汚れていたので、食物繊維の摂取量を増やすように食事指導をしました。漢方は前回と同じ生薬を処方。
1か月後、痒みのコントロールのため抗アレルギー剤を処方、便が軟らかく喉の 渇きもないため「大横」の量を調節する。
3か月後、お腹の張りに軽減は診られるが、ストレス感じると張りやすくなる。
6か月後、いまだ皮膚炎があるため、精神的に緊張しやすく焦りもある。心を穏 やかにし睡眠の質を調節する「夜交藤、生地黄」を処方する。
9か月後、皮膚の熱りが減りお腹の張りも軽減される。抗アレルギー剤の量を減 らす。
12 か月後、秋、冬になり空気の乾燥、寒さがありまぶた以外に腕や膝裏がかゆ くなる。
15 か月後、皮膚の乾燥、痒みは未だに診られるが、皮膚の赤い炎症は診られな い。
1年半後、抗アレルギー剤を服用止め、乳製品の摂取を控えた状態で、目の周り の皮膚炎は診られないため、3 か月分の漢方を処方し診察終了となりました。
【医師からの一言】
★保険についてのご質問、漢方ってどうやって飲むの?苦い?
どの先生に診てもらえばいい?などなんでもご質問ください
- 中医学の知ってて得する(Wechat配信)記事
- 2020年09月27日