老中医の診察室〜症状別漢方治療・養生法〜

~「睡眠障害・不眠」の治療法~

 

ベッドに横になっても眠れない、目覚めが悪くて朝から調子が悪い・・・。眠りの質が悪いと、一日の疲れが取れません。それどころかそのほかのトラブルを起こす原因になるかもしれません。様々なタイプごとに睡眠障害を解決しましょう。

 

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【睡眠障害・不眠の症状】

 

①暴飲暴食した夜は、よく眠れない

 

②お酒を飲むと眠りが浅く、朝、疲れが取れない

 

③寝汗がひどく、動悸があり不安になる

 

④イライラが激しく、一度起きてしまうともう眠れない

 

⑤明け方、早い時間から目が覚めるようになった

 

※他にも睡眠障害・不眠の症状は多くあります。実際に症状のある方は中医師にご相談ください。

 

 

【睡眠障害・不眠の症状別治療法】

 

①暴飲暴食した夜は、よく眠れない

 

特徴:寝る前に過度の食事をとると、心臓の鼓動も強くなり深い睡眠に入ることができません。この原因から慢性的に疲れが溜まりやすくなります。

 

治療:胃腸の中の食物を消化促進する生薬を処方。朝と昼の食事量を増やす、或いは睡眠3時間前は食事をとらないなどの食事指導。健康的な生活リズムへの改善指導。

 

養生:×生魚、牛肉、チョコレート

 

   〇ミント、大根、白菜など

 

 

②お酒を飲むと睡眠が浅くなる

 

特徴:定量以上に晩酌する人は、体の中に湿熱が溜まり、心と身体のバランスが崩れやすくなるため、睡眠が浅くなりがちです。浅い睡眠から日中は疲れやすくなります。

 

治療:身体の老廃物を外に排出させ、興奮を抑え、精神を安定させる生薬の処方。また、飲酒量と期間の改善のための食事指導。

 

養生:×お酒、激辛料理、ラーメン

 

   〇冬瓜、苦瓜、牛蒡など

 

 

③寝汗がひどく、動悸があり不安なる

 

特徴:身体の陰(自律神経とホルモン)のバランスが乱れ、それに対応できない状態で、寝汗や睡眠障害の原因に。更年期障害の人にも起こりやすい症状です。

 

治療:身体を落ち着かせる「血」を補い、心と身体(自律神経などのバランス)を調節する生薬の処方。

 

養生: ×ニンニク、タバコ、羊肉

 

   〇牡蠣、竜眼、ナツメなど

 

 

④イライラして一度起きると眠れない

 

特徴:過度のストレスで肝臓に熱が溜まり、自分ではコントロールできない状態。悩みを抱えてしまうタイプに多く、責任感のある人に多くみられる状態です。

 

治療:肝臓の熱を取り除き、血を補い精神を安定させ、身体の血流を調節する生薬の処方。また心を落ち着かせる良い香りの生薬も処方します。

 

養生: ×唐辛子、お酒、生魚

 

   〇グワバ、セロリ、アサリなど

 

 

眠れない時はこのツボをマッサージ!

 

神門 

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※手のひら側。手首を曲げた時できる皺のあたりで、小指側のくぼんだ所を、指で100~200回、優しくマッサージしましょう。

 

 

【睡眠障害・不眠の治療が得意な老中医の診察室】

 

鄭 淑華先生

 

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Aさんは上海に住む44歳の女性です。

 

睡眠時に目が覚めやすい状況が1週間続いています。睡眠時間は6時間半、疲労感があり身体が重く感じられます。食欲はありますが、喉が渇き、口の中がねばつく感じがします。おなかが張り、おならが多いです。便通は問題ありません。仕事のストレスが気になります。舌はピンク色、苔は淡い黄色で厚く湿り気があります。脈は細い状態でした。

 

劉先生は肝臓の気の流れの詰まりによって熱が生じたことが原因だと診断しました。熱が精神を乱し、不安感を生じさせているのです。

治療には肝臓の火を鎮めて精神を落ち着かせることに加え、脾臓の働きを助けて体にこもった湿気を取り除く処方を行いました。

 

漢方薬を2週間服用し、3週間目に再診察を行いました。睡眠は一旦改善されたものの、仕事のストレスが増えて右側頭部の頭痛が起きていました。不眠の症状も重くなってしまい、鎮痛剤を飲まなければいけない状態です。今度は漢方薬を1週間分処方し、鍼灸と耳ツボの治療も施しました。

1週間後痛みは治まり、睡眠も改善されました。引き続き漢方薬を2週間分処方しました。

 

病気を治療するためには、原因を取り除く必要があります。もしお仕事のような避けることのできないものが原因の場合は、お仕事の方法を改善することで負荷を減らしたり、運動によってストレスを軽減することがとても有効です(週に3~5回がいいでしょう)。またお友達に悩みを打ち明けることでストレス解消したり、必要に応じて心理コンサルタントに相談しましょう。

 

辛い刺激的な食べ物は避け、コーヒーや濃いお茶を控えることも有効です。もし寒い天気で手足が冷えたときは、睡眠前に足湯を約15~20分するといいでしょう。

 

 


 

 

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