老中医の診察室〜症状別漢方治療・養生法〜
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- 老中医の診察室〜症状別漢方治療・養生法〜
- 2019年11月04日
老中医の診察室 ~「痛みのコントロール」の治療法~
痛みの存在は日々の生活に大きく影響し、不安をもたらします。「慢性的なものだから」とあきらめず、解決方法をさがしてみませんか。
今回は痛みのコントロールについてご紹介します。
【こんな症状の方へ】
①頭痛に悩まされている
②首肩や背中、腰が痛む
③身体のいろいろな所が痛む
④緊張ストレスで胃や腸が痛む
※痛みに関する症状は多くあります。実際に症状のある方は中医師にご相談ください。
【痛みのコントロールの症状別治療法】
①頭痛に悩まされている
原因:★頭痛の原因に外部からの刺激よる場合と、内臓機能の障害による場合に分け
られる。
★また、経絡(気の通る道)が阻害されている部位に、頭痛が発生すること
があり、阻害している老廃物によって、頭痛の状態が異 なってくる。
治療:①頭痛の部位から阻害されている、経絡を通す治療。
②手足の反応点を利用し、痛みの調節をする。
③内臓に原因がある場合には、漢方治療と鍼治療を同時に実施する。
②首肩や背中、腰が痛む
原因:★姿勢が悪いため脊椎の安定性が悪い、血流が悪く筋力の低下もあるなどの原
因で痛みが発生。
★利き手や習慣などで筋肉が張り、長さや太さなどが一致しない時にも痛みが
出る。
治療:①脊椎を中心に、身体全体の経絡の流れを調える。
②手足のツボを利用して、痛みを調節する。
③姿勢の改善や筋力強化のため、整体調整や運動療法を取り入れる。
③身体のいろいろな所が痛む
原因:★睡眠の質の低下、運動不足、心因的な緊張による血流障害などが原因。
★全身の気血の流れが悪くなって、痛みがでる。
治療:①身体の反応点から病気の源になる部位を特定し、治療を始める。
②睡眠や心因的な緊張を調節する、経絡治療を施す
③気血が滞るタイプの人は、活血の生薬を同時に処方する。
④緊張ストレスで胃や腸が痛む
原因:★過度の緊張があると、肝気が滞りゲップや食欲が減る。
★胃腸の動きが低下し、胃が痛む。重症の場合には、胃潰瘍になることも。
治療:①胃と肝の経絡を調節し、胃腸の動きを健康的に戻す。
②睡眠の質を良くし、胃腸の修復及び心身の安定をはかる。
③鍼治療と一緒に漢方薬で胃腸を整える。
【痛みのコントロールが得意な老中医の診察室】
マーラ・アネスタシア 先生
Mさんは上海に住む59歳の女性です。
10週間前にご主人と訪れた外国で散歩中に転倒、左足に痛み、腫れがあり、かかとの可動範囲に制限があらわれ、歩きにくい状態が続いています。現地の病院で「かかとのねん挫」と診断され外用薬による治療を行いました。2週間前に飛行機で帰国されたあと、左かかとの腫れと痛みが悪化し、当院を訪れました。骨粗しょう症の病歴があります。
骨粗しょう症があることから、X線による細かい診察を行ったのち、鍼灸と漢方による治療を行いました。
またかかとを守ること、徐々に運動量を増やすこと、足への過度な負荷を避けることをアドバイスしたほか、温湿布による血行促進をおすすめしました。
一度目の鍼灸治療により、腫れは大幅に改善されました。6度目の治療後、かかとの腫れと痛みはともに大きく解消されました。
過度な運動時の痛みや階段を降りる際にやや違和感があるそうですので、引き続きリハビリを組み合わせた治療を行うことになりました。
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- 2019年10月07日
こんな治療が得意な理学療法士!「不妊治療と鍼」編
中医学の治療は妊娠しやすい身体づくりです。ホルモン治療や体外受精など挑戦しながら、健康な子供を授かるための体質改善や、生薬や鍼灸で月経周期やストレスを改善しながら、妊娠力を高めることが目標になります。
【不妊治療と鍼の診察と治療法】
「不妊の症状」を中医学の視点から、独自の診察をし、治療方法を提案します!
漢方治療
・月経周期に伴う症状の緩和、例えば月経痛、排卵痛、月経前の頭痛及び情緒変化などを調整し、妊娠しやすい身体作りを目指します。
・月経周期に合わせた漢方処方(周期療法)を実施。流産しやすい人の体質改善も。
鍼灸治療
・鍼治療で子宮や卵巣の血流を改善し、排卵や子宮内膜の機能を健康な状態に調えます。
・月経周期を整えるために、経絡を利用して睡眠の質、時間、リズムなどを調節します。
・心と身体をストレスフリーの状態に導きます。
【心のケアと食事指導】
★生活環境でのストレス緩和方法など、不安や焦りを取り除く「心のケア」を行う
★妊娠前の体力作りを目標とした生活、運動面などのアドバイス。
★栄養のバランス、滋養強壮の食材の紹介も含めた食事指導も実施。
【不妊治療と鍼の治療が得意な理学療法士の診察室】
芦田明日香先生(左)、楊依群先生(右)
Kさんは上海に住む36歳、結婚5年目の女性です。
この4年間妊娠を希望され、ホルモンや基礎体温などを参考にタイミングを計っていますが妊娠に至りませんでした。エコー検査の結果、子宮や卵巣に異常は見つかっていません。 月経周期は30~40日。生理時には血塊がみられ、生理痛や頭痛が伴い鎮痛剤を飲む時もあるそうです。PMS(月経前症候群)も顕著で、イライラしたり胸の張りを感じるといいます。普段から寝つきが悪く、疲労感などもあります。
芦田先生はKさんの状態を観察し、問診を行い、『肝郁气滞血瘀』と診断を下しました。感情の乱れが「気」と「血」の流れに影響していると考えたのです。ストレスに関係する「肝」と、女性と結びつきの強い「腎」が弱まっていることから、それぞれに対応したツボを施術しました。またそれ以外に日常の生活上でのアドバイスとして、神経質になりすぎない、なるべくリラックスして楽しく過ごす、男性側の体調や心理状態も考慮してプレッシャーを与えないようにする、などの助言を行いました。
1か月後の診察:寝つきの悪さが解消されたそうです。疲労感も和らいだほか、PMSにも改善が見られ、胸の張りやイライラが楽になったといいます。
2か月後の診察:生理痛や腰のだるさ、頭痛に改善が見られたそうです。生理時の血塊が減り、身体が好調であることを実感できるそうです。
3か月後の診察:長めだった月経周期が正常の感覚に戻り、排卵日のタイミングが計りやすくなったそうです。
そして5か月後、整理予定日を1週間過ぎてもこないため検査した結果、妊娠していることがわかりました。
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- 2019年09月02日
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